生態
海牛目の属するマナティー科の哺乳類です。
遺伝子の構造は限りなくゾウに近く、実際触ってみるとゾウの皮膚とよく似ています。
通常哺乳類の頸椎は7個なのですが、マナティーは6個しかありません。
これはあの有名なナマケモノと同じ!(正確には異節類と呼ばれるナマケモノは6~9個といわれています)
ナマケモノと同じくらいのんびりとしているので何か深い理由がありそうですね。
マナティは淡水生物なので、基本は海ではなく河川や湖、河口、沿岸などに生息します。
よく似ていると勘違いされるジュゴンとの一番の差はこちらです。
ジュゴンは白くて尾がイルカのように錨方の海水生物、マナティーはグレーで尾がしゃもじ方の淡水生物です。
ジュゴンは海水生物なので主にインド洋からアジアエリアでの海域に生息しています。
マナティーとジュゴンは生息地域が全く違う為、それぞれで人魚に間違われた!という話があります。
アジアではマナティがいない為、沖縄周辺に現れるジュゴンの方が日本では聞いたことがあるかもしれません。
しかーし!実は日本の水族館にはジュゴンよりマナティーの方が確然に多いのです!
これはジュゴンが人の手の下では飼育が難しいという理由が大きいのですが、鳥羽水族館では唯一マナティーとジュゴンを両方見る事ができるので、ぜひ実際に見て違いを観察してください。
食事
マナティーは完全な草食動物で、肉類は一切食べません。
主に川底に生えている水草や河辺の植物などを食べています。
海草や水生植物のみであの大きな身体を維持しなくてはならない為、ほぼ起きている間中食事をしています。
1日に自分の体重の約10%(30kg~50kg)の量を食べるそうです。
なお水族館では水草以外にもキャベツやカボチャなどの野菜を主に食べています。
両手を使って美味しそうに食べる様が非常に可愛い!!
ぜひ水族館に行かれる際は、食事の時間帯を狙ってください。
種類
マナティは細かく分けると3つの種類があります。
主にアメリカ南部のメキシコ湾からカリブ海周辺で生息しているアメリカマナティー(別名:フロリダマナティー)。
この亜種が一番身体が大きいです。
一番サイズが小さいのがアマゾン川近郊で生息しているアマゾンマナティー。
そしてアフリカ近郊の大西洋面に生息しているアフリカマナティーの3つです。
アメリカマナティーとアフリカマナティーは似ていると言われますが、よく見ると見分けが可能です。
個人的な感想だとアメリカマナティーの方が顔と身体の区別がはっきりしています。
アフリカマナティーは胴体の先にちょこっと顔が付いている印象です。
アマゾンマナティーはサイズが他2種にくらべて小さいです。
また顔がよりアシカやカバに近い印象があります。
(すべて私個人の勝手なイメージですのであしからず・・・・)
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