Distribution
west indian manatee
アメリカマナティー
主にアメリカ南部フロリダからメキシコ湾などカリブ海域に生息しています。
マナティーの中では一番身体が大きく、生態研究も他種に比べると比較的進んでいます。
特にフロリダやメキシコなどでは一緒に泳ぐことの出来るツアーなども催されており、エコツーリズムとして現地での観光にも一役買っています。
マナティーが生息するアメリカ南部のフロリダ州は避暑地として人気があり、個人の所有するクルーズでマナティーが傷つけられてしまう事故が多発していました。
現在マナティーが現れる地域ではマナティー保護の為の看板がいたる所で掲げられ、住民の協力もあり、事故も大分減ってきているといいます。
現在野生では6,000頭ほど確認されており、2017年に絶滅危惧種よりワンランク下の危惧種にレベルが下げられる予定となっています。
※アメリカマナティーはフロリダマナティー・アンテリアンマナティとの2種に分かれるという説もありますが、こちらではアメリカマナティーで統一しております
amazonian manatee
アマゾンマナティー
南米ブラジルやペルーなどアマゾン川流域に生息しています。
アメリカマナティーやアフリカマナティ―とは異なり、川域のみで生活しており、海辺などの海水域では生息しておりません。
姿もその他2種とは異なり、身体のサイズは一番小さいです。
また白やピンクのマダラ模様が身体にあるのも特徴で、これらの模様で固体識別は他のマナティーよりは行いやすいと言われています。
前肢(胸ビレ)にはその他2種と違い爪がありません。
アマゾン流域の川は常に濁っており、水上から観察するのが非常に難しいです。
マナティーの息継ぎは鼻だけを空気中に出す形で、水際近くに上がってきた時でさえも見つけにくい為、他の2種に比べると個体数や生態などの把握が進んでいないそうです。
west african manatee
アフリカマナティ―
主にアフリカ西部のモーリタニア南部からアンゴラ北部までの沿岸や河川域に生息しています。
見た目はアメリカンマナティ―と酷似しており、アフリカマナティ―の方が少し細身とされています。
アフリカマナティ―は狩猟や魚網に絡まる事故などで個体数が減っていっています。
また主たる食糧のマングローブの減少や、生息地の湿地や河川の気候変動により、状況は厳しくなる一方です。
それで伴い、ワシントン条約では元々は付属書Ⅱに記載されていましたが、現在最も厳しいⅠに引き上げられる予定となっています。(アメリカマナティーとアマゾンマナティーは既にⅠに記載されています)